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見出しBUSINESS & MARKET REPORTS

2015年7月1日

人口動態と事業転換

人口移動と事業の方向性/都市回帰強まるが都市間にも差

―― 店舗閉鎖の背景――

 大手家電販売店が、郊外型店舗を中心に今年の5月末までに50店近くの店舗を閉店させると発表したのは記憶に新しい。都市部中心の店舗展開とし、訪日外国人の需要などにも対応するという、全国多店舗展開からの方針の転換である。
 昨年の夏には大手予備校が7割に当たる校舎の閉鎖を発表した。若年層の人口の減少のみならず、いわゆる浪人生になる学生の率が減ったことも大きい。

 下のグラフは、日本人の人口と、その地域から転出した人と転入してきた人の差を算出した転入超過率について表している。

 2013年から2014年の人口増加率の高い(人口減少率の低い)順で左側から都道府県を並べてあり、傾向として、人口の増加率の高い地域は転入超過の率も高くなっている。新生児の誕生数もそうだが、転入者が増えるような魅力的な地域であることが、人口を増やし、関連して経済を成長させることにつながる。
 棒グラフは日本人人口を表しており、概ね人口の多い地域に人が集まる傾向があると読み取れる。




 下のグラフは、人口・転入超過率等との相関を表している。
 人口規模の大きい都道府県は人口の増加率(2013年から2014年)の相関係数は0.70となり、プラスの相関である。人口規模が大きい都道府県ほど、人口の増加率が高いか、減少率が少ないことになる。
 人口の規模と転入超過率についても0.78というプラスの相関であり、人口規模の大きい都道府県ほど転入超過となりやすいと説明できる。
 人口の増加率と転入超過率では、転入超過が人口の増加への貢献度が非常に高いことを意味している。




 下のグラフは同様に、主要都市別の転入の状況をまとめている。
 東京都や神奈川県など、転入超過率の数字がプラスやマイナス度が小さい都道府県の都市が、グラフ左の上位にきている。





 同様に都市についても人口や転入超過率の相関を見てみる。人口規模と人口増減率の相関は0.42であり、相関はあるが強くはない。大都市であっても、人口が減少傾向にある県や府などにある場合、人口増加の期待値は下がることになる。
 人口規模と転入超過率の関係についても相関係数は0.60であり、同様のことが言える。
 人口増加率と転入超過率は0.90という高い相関となり、人口を増やすには転入者が集まる都市である必要がある。
 都市としての魅力も大切だが、それを含む都道府県の全体が人を呼び寄せるような施策が求められると言えるだろう。





―― データから先を読むことの重要性 ――
 

 これらのデータから、もし新規の出店や営業所の新設、あるいは再配置を検討するのならば、人口が多く転入超過率も高い都道府県の大型の都市を優先度の上位にして、考えなければらないことになる。

 
日本の人口全体が減少する中で、都心部以外の地域や転出が多い地域は、いっそうの打撃となるだろう。
 また少子・高齢化することで、大型のクルマで週末にまとめ買いをしていった顧客数が減る方向へ向かう。さらにインターネットでの購入も増えれば、「郊外」「大型店」「車来店」という以前の流通小売の売上拡大の法則が通用しなくなってきている。

経済が順調に成長していた時代は、後れをとるまいと、統計データも拡大するものばかりに目を奪われていた。しかし現在に至っては、縮小する市場などに対してもしっかり目を向け、その対策を講じなくてはならない。

 ビジネスを営む地域の人口等の趨勢は把握しているだろう。しかし具体的に手を打っている会社は、少ないのではないだろうか。人口の減少等は緩やかに進行するので対策は後回しになりがちだが、事業の方向転換にもまた時間を要する。仕事先や販売先が目に見えて減るようになってからでは遅いのである。

 これは事業当事者のみならず、取引している企業もそうで、先を見越した取引先の開拓を考えなくてはならない時代になってしまった。

 一方で、店舗等の撤退がある地域でも生活者は商品やサービスを求めている。インターネット通販のみならず、流通の工夫や新しい店舗スタイルの誕生(物流の相乗りやサテライト店舗、異なるブランドの複合小型店等)、ドローンや歩行ロボットが山間部の人々に宅配するなど、新たなビジネスもありうる。
「あるものが減れば」「別のあるものは増える」という視点で見ることが大切であると言える。

―― 例として ――
 都心部は前述の理由で若者が集まりやすい。しかし、つい先日、東京都における高齢化が問題視されていることがニュースで報じられた。都内の介護施設や人員では足りないほど、高齢者が今後増えるという予測である。
 弊社でも次のような数値を計算しており、東京都や他の大都市での高齢者の増加率には注目していたところだった。

 世間がニュース等で騒ぎはじめるころには、すでに事実はかなり進行していることが多い。人口減少の問題は、バブル経済の頃から懸念されていた。

 弊社発刊予定の『コンシューマー・マーケットトレンド 2015〜2016』は、人口動態も含めた消費者と消費の展望を把握するレポートとデータベースで構成されている。ニュース等で報じられる以前に、消費者と消費に関する多くの知見を得ることができるとお約束する。


 
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例:都道府県別・年代別人口の変化
 
※ 2011年から2014年の年平均成長率 黄色セル=上位20% 紫色セル=下位20%




本レポートは、弊社マーケティングレポート制作上の仮説構築のためのデータ分析や情報入手、途中経過を報告しているものです。


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